キャラクター作成の前に準備したほうが良いもの
それでは次に、キャラクターの作成の前に準備しておいた方が良いことも確認しておきましょう。
1.使用目的や狙い、使用方法の整理
まずは作ったキャラクターを何のために使用するのか(キャラクターを通じて何を実現したいのか)、そしてどの様に使用するのかを整理します。
例えば自社を象徴するマスコットキャラクターを作りたいのか、採用活動の中で求職者の持つ自社のイメージを覆すために使用するのか、それとも工場見学会で参加者に親しみを持ってもらうために使用するキャラクターなのか、といった目的によってキャラクターの役割やキャラクターを見る対象といった内容が大きく変わってくるからです。また使用方法についてもHPやカタログだけで使用するのか、ポスターなど大きな紙面に出力するのか、着ぐるみやフィギュアなど立体化も考えているのかといった使用方法によってもデザインの細かさや立体化可能なデザイン、またデータの作り方などにも影響してきます。後々余計な費用や時間をかけないためにも最初にキャラクターの使用目的や使用方法を整理しておくことが肝要です。
2.テーマや方向性、NG項目の洗い出し
次にデザイナーに目指すイメージを共有するためキャラクターデザインの方向性を決めます。デザイナーがデザインをする上での拠り所になる重要な項目です。
テーマとは具体的にはキャラクターのモチーフをどうするのかという点です。例えば親しみやすい動物、製品認知を広めるため自社製品、自社の歴史に関連した人物などがあります。方向性はデザインのタッチや色味などが該当します。具体的には、優しさや可愛らしさ、逆にクールさやシャープさなどがありますがいずれも目的や狙いと整合性をとる必要があります。
またNG項目は使用してはいけないキャラクターのモチーフや色といった内容を整理しておきます。これはデザインが意図しない方向に脱線しないためのガードレールの役割を果たします。NG項目の洗い出しがされていないと余計な手間や手戻りが発生してしまうこともあるため特に注意が必要です。例えば動物のモチーフは業界的に使用しない、社の方針として血をイメージするため赤色は避けるなど、キャラクターに使用してはいけない項目を洗い出しておきます。